ソフトウェアレビュー
グループウェアとしても使える、日本人向けの使いやすいさを重視した工程表作成ソフト
Project Canvas
Windows 2000, XP 対応 ●パッケージ版/●ダウンロード版


 ガントチャートや工程表と呼ばれる長期のスケジュール表を、簡単に作成できるソフトウェア「Project Canvas」のバージョン1.2.4が公開された。

 使いやすさに主眼をおいたというこのソフトは、思い通りに工程表が書けることを特徴としている。確かに、大手の統合型プロジェクト管理ソフトは高機能ではあるが、全メンバーが使いこなすにはやや敷居が高い。リソース管理や最適化などの機能を備えた統合型プロジェクト管理ソフトも、結局は様々な制約の中で工程表作成のために使われていることが多い。結局、表計算ソフトを使って工程表を書いているユーザーも多いだろう。

 Project Canvas では、リソース管理などの機能は割愛されている。試しに簡単な工程表を作成してみたが、“キャンバス”の名の通り、お絵かきソフトに近いイメージで作業ができる。マウスドラッグにより工程線が描け、その後のコピーや変更操作もマウス操作で快適に行える。工程線やマイルストーンの形状は豊富だし、色やスタイルの自由度も高い。テキストも思い通りに配置できる。横方向の表示単位も柔軟だ。「日単位」「月単位」といったタブを切り替えできるが、実際には縮尺も表示単位も自由に設定ができる。また、進捗率や実績の投入も可能だ。

 一行に1タスクを前提としたソフトも多いが、このソフトはその制約もなく、思い通りに工程表が作成できた。

 この製品の最大の売りと言えるのが、「かんたん情報共有」だ。データファイルをサーバーに置いて共有するだけで、複数マシンから同時に開いて同時に編集ができるという機能である。画面左上のボタンで「共有モード」に切り替えるだけで、他のPCからも同じファイルが開けた。ためしに、あるマシンで行を削除してしまい、別のマシンではまだ表示されている「削除されたはず」の行に工程線を作成してみた。


 すると、「この行はすでに他のマシンで削除されている」とのメッセージが表示される。この調子で、同時編集に対しても整合性を保ったまま、矛盾なくデータを扱える仕組みになっている。この手のソフトで、サーバーにDBや専用ソフトを必要とせずデータ共有ができるのは魅力だ。おそらく最も簡単なデータ共有方式だと言って良いだろう。


 作成した工程表を、画像イメージとしてワープロやプレゼンテーションツールに貼り付けることもできる。プロジェクトのスケジュール作成や進捗管理をするには、導入しやすくお手頃なソフトであると言えるだろう。


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 この製品の詳しい情報は:Project Canvas 製品紹介ページ

 価格:4,200円(税込・年間ライセンス)

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